エナジードリンクの販売サイクルが短い
満を持してリゲインブランドを引っさげてエナジードリンク業界に殴り込みをかけた日本の大手飲料メーカー。大規模なPRもレッドブル、モンスター以上に行ったように見えたリゲインエナジードリンクは2014年7月に発売されたった1年で販売終了。
当時多くのビジネス系ニュースサイトでも特集されていました。
栄養ドリンクのオヤジっぽさを払拭して若者をターゲットにし、エナジードリンクでもトップを取るとまで言っていました。
リゲインブランドならヒット狙えるかも!と思いつつもこうなるのは想定内だったはずです。リゲイン発売後1年で新商品『集中リゲイン』が出るということはそれよりも前の段階ですでに商品開発していたはずですから(;´∀`)
著者:エナジー・ドリン君
2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。
レッドブル・モンスターが強すぎて話にならない
今エナジードリンクの市場自体はまだ伸びているはずですが、後発商品がどんどん出てくること以上にレッドブルとモンスターエナジーが盤石すぎて切り崩せていないように思えます。
新商品ならそれなりに売れると思いますし、もしかしたらヒット作に成長する可能性も秘めていますが、結局1商品あたり1年~2年という短い期間で売り場から姿を消し・・・。特に出ては消えを繰り返す業界だからこそ、そもそも大きな曲線を一度も描けていない商品が多いはず。
そう考えるとライジンも一度リニューアルしてテレビCMを打ったあと、大正製薬に切り替えて新商品として売り出しています。ライジンがエナジードリンクを続けるとしたら、売り場を確保し続けることが難しい状況が続くと考えるとあと1年2年でまた新しく何かが出てくるかもしれません。
2017年4月、ライジンはエナジードリンク表記をやめた謎ドリンク200円に切り替えてしまいました。
キックスタート日本上陸、しかし半年で製造終了
2018年4月にキックスタートの日本独自フレーバーである、キックスタートグレープが自動販売機専用で発売されました。アメリカで人気沸騰というキャッチコピーもついていましたがなぜか10月で製造終了と公式サイトでも発表。9月からもう終わりだという情報がツイッター上でも流れていましたが、半年で姿を消すとは・・・。
日本のエナジードリンクの歴史の中でも最も早い消滅と言えるかもしれません。
ずっと愛されるエナジードリンクが出てくる可能性は
2015年現在、多くのコンビニではレッドブル・モンスターがたくさん並べられ、その他エナジードリンクは1列置いてあるかどうかというお店が多いと思います。
今まで『これはヤバイ!』と思うエナジードリンクが一度も出てきていない(出したらそれっきり・・・)と感じますし、コンビニの陳列スペースの制限がある限りこの流れは当分続くと思います。サムライドはパッケージもコンセプトも良かったと思うんですが製造終了。
この記事を書いた2015年6月から3年以上が経過した2018年になってもこの流れはほとんど変わりません。出ては消えの繰り返しです。
そもそも商品サイクルを短期間に回し続けて成り立つ(というよりも早く回さないと話にならない)らしいので、立ち上げたブランドを大事に育ててエナジードリンクとして浸透させ一大ブランドにする、という戦略は考えにくいでしょう。
一方でアワライズや28BLACK、KiiVAなど、メーカーや販売業者が地道に販売を続けているエナジードリンク商品もあり、大手が全国発売しては引き下げる使い捨て商品とは違うスタンスで取り組むところもあるのも事実です。