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【海外比較】レッドブルの成分と効果をガチマニアが解説

投稿日:2017年3月 7日|最終更新日:2021年2月23日

日本のレッドブルはアメリカのレッドブルに比べて効果がない?というのは「マニア層以外の人たち」からよく聞くフレーズですが、実はアメリカも日本もレッドブルの配合成分をちゃんと見て理解すればそれほど効果に違いはなく、また特別な効果を得られることはないとわかってしまうんです。3

それでは日本とアメリカのレッドブルの配合成分と、個々の成分による効果はどうなのかを詳しくまとめましたので御覧ください。

日本のレッドブルの主な成分と効果

砂糖

レッドブルの成分と効果レッドブルに最も多く含まれているのが糖分です。果たしてレッドブルに含まれる糖分(11g/100ml)がどれくらい多いのか、というと実はコカ・コーラ(11.3g/100ml)とほぼ変わりません。

レッドブルの成分と効果当然レッドブル以上に砂糖を含んだ炭酸ジュースはいくらでもあります。アメリカで炭酸ジュース反対運動が加熱しているのは炭酸ジュース全般(エナジードリンク含む)に多く砂糖が含まれていて肥満の原因になっているからです。

レッドブルに含まれる砂糖の量は他のジュースと比べても異常ではないし、砂糖はどのジュースにも大量に含まれていて、これ単体で特別な効果・効能を発揮するものではありません。

砂糖がもたらす効果は一気に血糖値を上げ、エネルギーを急速に補給することでしょう。運動前、筋トレ前に飲んでおけばエネルギー補給となるので出だしからバテてしまうようなことを防げます。スポーツドリンクやカーボドリンクなどがこれと同じような効果をもたらします。

カフェイン

レッドブルの成分と効果レッドブルを含むエナジードリンクに含まれるカフェインについては多くの方が興味があると思いますが、日本のレッドブル185mlと250mlに含まれるカフェイン量はたった80mgです。コーヒー一杯分と同等かそれ以下。

多いかどうかといえば多くはないと思います。毎日職場でコーヒー何杯も飲む、という人少なくないと思いますし。

カフェインによる効果は覚醒作用で、あらゆる眠気覚ましにも使われますよね。実際にカフェイン耐性がない人は80mgでも目が冴えてしまうことがあります。また集中力が高まることで運動にも効果があるとされていますし脂肪燃焼効果も期待できます。カフェインは摂取して1~2時間でピークを迎えます。

しかしレッドブルに含まれるカフェイン量はコーヒー一杯分ですので、コーヒーを飲んだ時とほとんど変わらない効果であると言えるでしょう。眠気覚ましに関してもあまり期待して飲むと残念な結果になる可能性大です。
エナジードリンクのカフェイン量とカフェイン中毒の記事も参考にしてみてください。

アルギニン

レッドブルの成分と効果日本のエナジードリンク成分の代表格とも言えるアルギニン。ドリン君もトレーニングの際にサプリメントで摂取しています。アルギニンの効果は血管拡張作用と成長ホルモン分泌促進などがあります。トレーニングの際はパンプを感じやすくなるなどの効果があります。

普段飲むサプリメントのアルギニンは5,000mgくらいです。もう少し飲んでいるかもしれません。一方レッドブルに含まれるアルギニンはたったの120mgです。アルギニンの意味があるのかどうか、ドリン君はこの量ではほとんど体感できるような効果はないと思います。これで効果があると言うなら5,000mgで体がどうなってしまうのでしょうか・・・。

ビタミンB群

レッドブルの成分と効果これらビタミンB群は糖代謝に必要なビタミンです。代謝促進やエネルギーの伝達がよりスムーズにできるようなサポートの役割があり、糖分をひたすら摂り続けてもビタミンB群が不足すれば伝達できなくなります。糖分ちなみにレッドブルを飲んだ後の尿の色が黄色いのはビタミンB群の色です。

レッドブルに含まれるビタミンB群が群を抜いて多いことはなく、チョコラBBなどの製品の半分以下の配合量です。


アメリカ、海外のレッドブルの効果も特に変わらない

アメリカのレッドブルは強い!効く!ということはなく、容量にもよりますが、カフェイン量も100mg程度と控えめ。主要成分は砂糖です。日本と海外のレッドブルの違いで、タウリンが入っているかどうかが注目されますが、タウリンもたった1,000mgしか入っていないので、これだけで劇的な効果の違いが現れるかというと残念ながら難しいと言えるでしょう。

レッドブルの成分と効果ちなみにタウリン1,000mgは安い50円位のPB系栄養ドリンクと同等。最近はデフレで100円でタウリン3,000mgのPB系栄養ドリンクも出ているくらいです。アメリカのレッドブルに含まれるタウリンがヤバイなら小瓶(何本も飲める少量)に入った日本の低価格大衆栄養ドリンクのほうが断然ヤバイですし既に問題になっているでしょう。

アメリカを含む海外のレッドブルの成分に特別ヤバイものが入っている一般の方も多いのではないでしょうか。そして殆どの場合、缶に記載されている成分一覧は見ていないことが多いように感じます。裏面を見れば問題になる成分は特になく、ジュースやコーヒーと比較すると大差ないものが入っているだけなんですよね。

レッドブルは値段が高いから効果があると思い込んでしまう

どんなものでもそうですが、それなりの価格の商品であればそれだけ効果がある、価値があると思い込んでしまうのは仕方ないことです。日本では185mlのミニ缶で200円もしますから当然小さいのに高くて効果がありそう、飲み過ぎたら効果がありすぎて副作用が出るんじゃないか、と思い込んでいる人も多いでしょう。

先述の通り実際はそれほど効果は期待できないですし2本3本飲んでも強烈な体調不良に陥ることはなかなかありません。

ちなみにアメリカのレッドブルは250mlからしか売っておらず、価格は300円近く。355mlが主流ですがこちらは400円以上します。高いので気軽に飲めない価格ですよね。ちなみに世界中どこでもレッドブルの価格はとても高いです。物価の安い国に行ってもそうでした。どのエナジードリンクよりもひとつ頭抜けてる感じですね。

エナジー・ドリン君はいろいろな国にエナジードリンクを買いに行っているので興味がある方は『エナジードリンク紀行』を御覧ください。リアルな現地情報がここにあります。

レッドブルのその他飲料の成分比較

成分(100 ml当たり) レッドブル コーラ チョコラBBジョマ
エネルギー 46kcal 45kcal 17kcal
たんぱく質 0g 0g 0.4g
脂質 0g 0g 0g
炭水化物 10.8g 11.3g 4g
ナトリウム 80mg 0g 0g
ナイアシン 3mg - 11mg
パントテン酸 2mg - -
ビタミンB6 2mg - 2.6mg
ビタミンB2 0.09mg - 8mg
ビタミンB12 2μg - -

レッドブル、コカコーラ、そして以前発売していたジョマの後継商品でビタミン美容系炭酸のチョコラBBジョマの成分を一覧にしてまとめました。大体どんな成分がどれくらい配合されているかわかると思います。

アメリカではレッドブルに効果がないとして集団訴訟を受けている

2013年、アメリカでは『レッドブルを飲んでも宣伝で言われているような効果はなかった』として、レッドブルに対し集団訴訟が起きました。

裁判の中身は『論文などからレッドブルはコーヒー1杯分のカフェインなら効果はあるかもしれないが、その他の成分に効果はない』というもので、訴訟の結果レッドブルが過去12年間にレッドブルを飲んだ人を対象(レシート等証拠不要)に1300万ドルの和解金を支払いました。

『アメリカのレッドブルは効果が日本とは違う』『日本のレッドブルはタウリンが入っていないから効果は弱い』なんて恥ずかしくて言えないですよね。

レッドブルの成分と効果のまとめ

レッドブルの成分と効果ここまで読むとわかると思いますが、成分的には特別なものは特に入っていない、また配合成分も危険と言われるような量は入っていないどころか、サプリメントなどと同等の量は配合されていません。

コーラと同等の砂糖とコーヒーと同等のカフェイン量、ビタミン飲料以下のビタミンB群にアルギニンはあるかないかわからない程度の量。これで効果があると感じる場合はプラシーボの可能性が高いと思われます。レッドブル一本高いですし・・・そう思いたくもなりますよね(ヽ´ω`)

レッドブルが特別な成分の入った飲み物ではなく、効果を期待するよりもレッドブル自体を楽しんで飲みましょう!というスタンスのエナジードリンクマニアがほとんどです。

一方でレッドブルを含むエナジードリンクに効果を結びつけようとたり活用方法を無理に結びつけようとするブログもあるのは事実で、そんな効果期待して飲むものじゃないのに・・・とマニアたちはわかっていても一般の人たちはそっち側に誘導されかねないんですよね。この記事の最初に結論を書きましたが、はっきり体感できるほどの効果はほとんどありません。

効果がある・ない、ということよりもレッドブルの美味しさや楽しさを伝えていければと思ってこの記事を書きました。参考になれば幸いです(´∀`*)

エナジードリンクマニアでは世界中のレッドブルをコレクションしレビューしています。ぜひ御覧ください!

著者について著者:エナジー・ドリン君

2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。