エナジードリンクと糖尿病
エナジードリンクに含まれる糖分。大量に含まれているイメージがありますが実際には同量の清涼飲料水と同じくらいの量が含まれているので、特別大量の糖分が入っているわけではありません。
しかし糖分が含まれていることは間違いなく、エナジードリンクが糖尿病の原因になるのかどうかを考えてみます。
著者:エナジー・ドリン君
2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。
糖尿病の原因
- 1型糖尿病・・・膵臓のβ細胞が破壊され(原因不明)、分泌に大きな障害が出ることが原因
- 2型糖尿病・・・遺伝、年齢、肥満、生活習慣によるインスリンが十分に分泌されなくなったことが原因
1型糖尿病のメカニズムはわかっていてもなぜβ細胞が破壊されるのかは免疫関連が原因と思われるものの明確にはわかっていないそうです。
2型糖尿病は遺伝要因と環境要因である肥満や食べ過ぎ、運動不足が原因。直接的に糖分の摂りすぎだけでなく脂質の多い食べ物を食べていてトータルで肥満状態になっているとリスクが高まるのでエナジードリンクに限らず不健康な食事全般を見直すべきです。
危険因子と改善
- 過食・早食いをしない
- 野菜から食べ始める
- 食物繊維が豊富な野菜・果物を積極的にとる
- 動物性脂肪を控え、青魚などの魚を積極的にとる
- コレステロールを多く含む食品を控える
- 塩分を控える
- 飲酒は適量
- 適度な運動習慣
- 禁煙
- ストレス解消
協会けんぽの中からピックアップしましたが、ここには糖分の摂取を控えることは書いてありませんでした。ほとんどの公的機関のページでも同様で、糖分単体が危険というよりは食事内容全般の改善を指摘しています。
参考サイト
砂糖摂取と糖尿病の関係
糖尿病という名前から砂糖との関係が連想され、「砂糖摂取は糖尿病の原因の一つであり、その摂取抑制は糖尿病の予防治療に必要だ」と主張されている。しかし、日本人の砂糖消費量は年々減少しているにもかかわらず、糖尿病の受療率は増加している。つまり、砂糖の消費量と糖尿病の間には相関が認められないのである。
引用:独立行政法人 農畜産業振興機構
糖質もリスク要因のひとつであることに間違いありませんが、病名が元で砂糖が悪者になっているけど、実際は砂糖だけが原因ではない、という話ですね。
多目的コホート研究 糖質を含む飲み物の飲用状況5年、10年の追跡調査
「コーラや果汁飲料(果汁100%未満)」、「100%果汁ジュース」、「野菜ジュース」の3種類の飲用状況を「ほとんど飲まない」、「週に2回以下」、「週に3-4回」、「ほぼ毎日」の4区分に分け5年間(30,861人)追跡、10年間(27,585人)追跡し発症リスクをまとめました。
このグラフを見ると男性はコーラなどの飲用量が多くなっても変化はありませんが、女性は極端に多くなっています。女性が突出している理由は体格が小さく運動量が少ないためと考えられています。男性に関しては飲んでも飲まなくても差がほとんどないのは面白いですね。
エナジードリンクや清涼飲料水、果汁ジュース、野菜ジュースなど、食事とは別に余計なカロリー、糖質を摂取することは糖尿病リスクが高まる要因になることは確かですが、糖質だけが原因というわけでもないということがわかると思います。
運動量が少ないにも関わらず、必要以上の余計な脂質や炭水化物を摂取(過剰なカロリーを摂取)する食生活はリスクが高いということです。