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オロナミンCは世界初の炭酸入りエナジードリンクだった?

投稿日:2022年10月 6日|最終更新日:2022年10月 6日

オロナミンCは世界初の炭酸入りエナジードリンクだった?
オロナミンCは日本古来のライトな栄養ドリンク系炭酸飲料として親しまれています。歴史を調べてみると日本に上陸したレッドブルやモンスターエナジーなどのように、日本全国に爆発的にシェアを伸ばした背景、美味しさの秘密などがわかってきました。

残念ながらエナジードリンクマニアでは商品や公式サイトなどに「エナジードリンク」と表記されていないものは取り上げていないためオロナミンCはここでの紹介にとどまりますが、日本発の炭酸入り栄養飲料がどのように今の地位を築いてきたのかをまとめてご紹介したと思います。

著者について著者:エナジー・ドリン君

2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。

1965年発売、オロナミンCが発売

高度経済成長期の労働者を支える栄養ドリンクブーム

戦後の1950年代、高度経済成長期の日本ではビタミン剤、そしてアンプル剤がブームになりました。

1960年代に入ると栄養ドリンクブームが始まり、現在も販売されているリポビタンDや新グロモント、エスカップ、ユンケルなどが誕生します。

炭酸入り清涼飲料水として発売されたオロナミンC

1965年、栄養ドリンクで苦戦していた大塚製薬はライバルが多く登場する栄養ドリンクから一歩外へ飛び出す新たな戦略を打ち出します。

これまで無炭酸だった不味い栄養ドリンクに炭酸を加え、美味しさを訴求した新しい栄養ドリンク、「オロナミンC」でした。

今も昔も栄養ドリンクは美味しさを追求するのではなくあえて生薬臭・ケミカル臭・ビタミン臭を残し「効く感」を演出しています。一方のオロナミンCは清涼感・爽快感・美味しさを追求した新しいタイプの栄養ドリンクとして開発したそうです。

しかし当時の厚生省から「炭酸入りでは医薬品として認められない」と、栄養ドリンクが分類されていた医薬品で販売することを却下されてしまいます。オロナミンCは効果効能を謳えない「清涼飲料水」として販売するしかなくなってしまいました。これが大きな転機となります。

販売ルートを薬局以外に広げられたことで大成功

清涼飲料水のオロナミンCはこれまでの得意先であった薬局で取り扱ってもらうことが困難になったのだとか。

しかし薬局でしか販売できなかった医薬品の「販路縛り」がなくなった(現在は薬事法改正で医薬部外品となりコンビニでも栄養ドリンク等を販売できるようになりました)ことで、オロナミンCは食料品店やその他販売できる場所ならどこでも営業に出向いたそうです。

当時全国に160万軒の小売店が存在し、一方で薬局はたった4万軒。オロナミンCを売る場所はこれまでの薬局の数の比じゃなくなった、ということです。

清涼飲料水だからこそできた販路拡大が功を奏しオロナミンCは成功します。

「オロナミンCは美味しい、一度飲んだらもう一度飲みたくなる」を広げた

開発段階から美味しい栄養ドリンクを目指していたわけですが、販売するにあたって「一度飲んだらまた飲みたくなる」を掲げてサンプリングも広く行ったそうです。

効きそうだけど不味い栄養ドリンク、美味しいオロナミンC。効果は別としてもう一度飲みたくなるのはオロナミンCだったのかもしれません。(「元気ハツラツ!」のキャッチコピーのほかに「おいしいですよ!」もあったことを考えると味への自信は相当なものだったことがわかります)

発売当時の清涼飲料水が30円だったのに対しオロナミンCは100円という高価格設定、それでいてオロナミンCの瓶は日本で最も製造された瓶となり、最盛期には新瓶が12億5000万本も出荷されたことがあったというから驚きです。

確かに祖父母の家や親世代より少し上の世代の人の家に行くとけっこうな割合でオロナミンCが常備されていて、飲んでいる姿も見た記憶があります。現在は10本ケースだけでなく30本ケース、50本ケースの売上も好調だそうです。

オロナミンCが国民的人気を得た流れ、エナジードリンクと共通する部分多数

ここまでの一連の流れを見ていくと、時代背景や規制等は違うものの日本に上陸した海外のエナジードリンクが爽快感ある炭酸入り、美味しいフレーバー、スーパーやコンビニ等でもどこでも手軽に買える、各地でサンプリングをして美味しさを試してもらう・・・など、日本に上陸したエナジードリンクはオロナミンCを踏襲するかのように現代に急速に広まっていったことは自然な流れだったのかも、とも思えませんか?

栄養ドリンク剤を炭酸入りにして美味しく仕上げる・・・。ヨーロッパでレッドブルが誕生する20年前に炭酸入り栄養飲料が日本で生まれていて、それがまだ人気商品であることが素晴らしい。

オロナミンCは世界初の炭酸入りエナジードリンクだった?
今でも大塚製薬のサイトやオロナミンCのパッケージには「エナジードリンク」の記載はなく、今後もこのような余計な表記を追加することはないでしょう。そこが新しい飲料を作り出し成功したオロナミンCらしくて良いですよね。

1960年代の高度成長期の栄養ドリンクブームの中で生まれた新しい炭酸栄養飲料オロナミンCの存在は日本へ上陸したエナジードリンクと類似点が多く、日本のエナジードリンクシーンを語る上で忘れてはいけない存在のひとつです。

参考記事

おまけでオロナミンCの成分も見ておく

オロナミンCの成分も見てみましょう。

糖類(砂糖(国内製造)、ぶどう糖果糖液糖)、ハチミツ、食塩/炭酸、香料、ビタミンC、クエン酸、カフェイン、ナイアシンアミド、ビタミンB6 、ビタミンB2 、溶性ビタミンP、イソロイシン、トレオニン、フェニルアラニン、グルタミン酸Na

引用:製品情報|オロナミンC|大塚製薬

1本(120ml)当たり:エネルギー 79kcal、タンパク質 0g、脂質 0g、炭水化物 19g、食塩相当量 0g、ビタミンB2 2.4mg、ビタミンB6 4.9mg、ナイアシン 12mg、ビタミンC 220mg
カリウム:検出せず(分析値)、リン:検出せず(分析値)、カフェイン:19mg(分析値)

引用:製品情報|オロナミンC|大塚製薬

120mlにしては炭水化物が多すぎてびっくりしました。日本でも大容量化が進むエナジードリンクと同容量500mlに換算すると79gほど。これは世界中から集めた糖分を基準にした「体に悪いエナジードリンクランキング」でトップになるレベルです。

カフェインは少ないのでその点では安心して飲めますね。