カフェイン
エナジードリンクに含まれるカフェイン量
エナジードリンク1本あたりコーヒー1杯分程度が平均
ほぼ全てのエナジードリンクにコーヒー1~2杯程度(80~160mg)のカフェインが配合されています。エナジードリンクと言えば多くのカフェインを含んでいるとされていますが配合量はそれほど多くないものがほとんどです。
高カフェイン配合のフィットネス系エナジードリンク
2018年頃からアメリカで高カフェイン配合のエナジードリンクが台頭してきたことで、アメリカではこれまで以上に高カフェイン配合のエナジードリンクが多く販売されるようになりました。これまでのような厨ニ系イメージ商品やとにかく大量にカフェイン入れたろ、のようなものではなく、脂肪燃焼効果や運動能力向上のための成分としてカフェインを300mg前後配合し「フィットネス向け」として展開していることがほとんどです。
カフェインの効果
- 覚醒作用
- 体脂肪燃焼促進
- 血管収縮
覚醒作用による眠気覚まし
カフェインに含まれる覚醒作用によって、エナジードリンクは眠気覚ましなどに利用されることがあります。日本のエナジードリンクも海外のエナジードリンクも眠気覚ましに活用できるようなプロモーションをしていることが多々あります。
しかしエナジードリンクに含まれるカフェイン量は一般的に80~160mgほど。コーヒー1~1.5杯分程度のカフェインしか入っていないため、眠気覚ましに使えるかどうかは微妙なところです。エナジードリンク1本を飲んで朝まで眠れなかった体験をしたというのはほとんどがプラシーボ効果によって目が冴えているように感じただけでしょう。
エナジードリンクは1本200円もするので眠気覚ましに飲むにはコスパが最悪です。コーヒーを数杯飲むかカフェイン錠剤を飲むのが最も賢い方法ですね。
脂肪燃焼効果
カフェインには脂肪燃焼を促進する効果が認められています。実際に海外のファットバーン系のサプリメントには多量のカフェインが含まれており、2錠を1回分として300mgほどのカフェインを摂取することがあります。これを1日2回摂取するので、その場合は1日トータルで600mgほどのカフェインを摂取することになります。
ファットバーン系のような総合的な減量サプリメントではなく、カフェイン単体で摂取できるようなサプリメントも販売されていて価格はファットバーン系サプリと比較にならないほど安いです。カフェイン単体で摂った場合でもタイ脂肪燃焼効果が期待できるので、コストを抑えて体脂肪燃焼を目指すのであればカフェインサプリメントを使用するのが良いでしょう。
カフェインの安全性
1日のカフェイン摂取量
FDA(アメリカ食品医薬品庁)、SCF(欧州連合食品科学委員会)、FSANZ(オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関)など世界の食品安全機関によって、カフェインは安全であると認められています。エナジードリンクが危険と言われることが多いのは主にカフェインについてですが、そのようなネット記事ではこれらの世界各国の機関による安全性については記載されることはほとんどありません。
カナダ保健省によれば、1日400~450mgのカフェインを摂取したとしても健康上問題ないとしています。エナジードリンクに含まれるカフェインの量は80~160mgですから、2~5本程度であれば問題ないと言えます。
カフェインは体内に蓄積される?
カフェインは体内に蓄積されず、数時間で自然に排泄されていきます。
以前ネットで「カフェインが日々蓄積されていく」というとんでもないニュース記事の見出しを見つけて驚いたことがあります(毎日コーヒー、紅茶、緑茶を何杯も飲む人は今頃・・・ということになりますからね)が、カフェインは体内に残らないので安心して良いです。
カフェインを大量に摂取してしまい、カフェイン中毒の症状が出た場合は解毒剤のようなものは存在せず、自然とカフェインが出ていくのを待つ対症療法が一般的です。時間とともに症状が引いていくでしょう。
エナジードリンク高カフェイン化現象
過去にエナジードリンクのカフェインが原因で死亡したと因果関係が不明なまま報道されたこともあり、一時的に高カフェイン配合のエナジードリンクは姿を消し、2014年には一旦落ち着いたものの2018年からはbangのような高カフェイン配合エナジードリンクが一気に人気を集め始めたために、ロックスターが追随し、モンスターエナジーまで新しいブランド(REIGN)を立ち上げてしまう事態に。
アメリカでは問題視されていた事件を忘れたかのような商品がたくさん発売されています。
日本でもイオン・トップバリュのエナジーハンターは1本で195mgのカフェインを含み、ほかにも高カフェイン配合のエナジードリンクが販売されています。
エナジードリンクは飲む前から「凄さ」や「インパクト」などイメージも重要な要素のひとつだと思うのでこの流れは仕方ないかと思う反面、アメリカの特にトップブランドが相次いで高カフェイン化していく流れに疑問を感じています。
著者:エナジー・ドリン君
2001年頃、在米時にダンスシーンを通じてエナジードリンクに出会い感動。 帰国後日本ではネタ飲料扱いだったエナジードリンクの本当の魅力を伝えるために2013年総合サイトを開設。 エナジードリンクマニアとして改めてエナジードリンクを真剣に飲み始め、各国で狩りをして飲み集めたコレクションは世界7,000種類以上。 メディア取材を受ける評論家や専門家としても活動中。